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助成番号
99_5_2_7
研究テーマ(和文)
近代のPFI方式による鉄道整備に関する研究 −北関東を対象として−
研究テーマ(欧文) Study on Railway Construction Process with a Private Finance Initiative in Modern Ages;in case of Kitakanto District
研究代表者
氏名
カタカナ
ナカガワ サブロウ
漢 字
中川 三朗
ローマ字
Nakagawa, Saburo
研究代表者年齢
60
研究期間

1999〜2000年

報告年度
2000年度
研究体制
共同研究
研究代表者所属機関・職名
足利工業大学 工学部 土木工学科・教授
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 

本研究では、明治期に民間資金の導入によって敷設された北関東地方の鉄道設備を対象として民間資金の導入方法について、その実態を把握するとともに近代におけるわが国のPFI方式の特徴を明らかにすることを目的とした。その結果、以下のことが明らかとなった。

 

明治政府は、幹線または産業上重要とみなされた鉄道会社には保護政策をとったため、これが刺激となって鉄道への投機熱がかきたてられ、私鉄起業ブームが巻き起こった。すなわち、民間資金による鉄道整備とはいっても民間主導型とはいえず、いわば政府の強力な保護統制の元での会社に民間資金を出資したと考えた方がよい。

 
一方、幹線鉄道ではない、地方交通では民間資金の導入にどのような考え方がとられていたのであろうか。本研究の成果から、地場産業の活発な地方レベルでは民間主導型の公共事業が行われていたと考えることができよう。しかしながら、こうした地場産業による資金提供では、その産業の盛衰による影響も大きいことが指摘できよう。また、公共性、公平性がどこまで保たれるか、さらにはリスクは誰が請け負うのか、などの課題も解決されているようには見えない。
 

今後のPFI方式の導入にあたっては、地方レベルでの民間資金の導入による社会資本整備の経験を総括することが、より多くの知見を得られることが伺える。本研究では、詳細な知見を得ることは出来なかったものの、地方レベルでの経験に焦点を充てることが有効であることは指摘できる。昨今、公共事業のあり方が見直される状況下にあって、大規模プロジェクトの事業評価に目が向けられがちではあるが、過去の身近なプロジェクトの経験を分析することが、新たな発想での社会資本設備への知見が得られるものと考える。

 
 
 
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