公益財団法人 東日本鉄道文化財団
 
財団アーカイブス
     
 

財団アーカイブストップ >1995 >95_2_23

トップページへ戻る
東京ステーションギャラリー
旧新橋停留場 鉄道歴史展示室
鉄道博物館
上野の森・杜の都コンサート
地方文化事業支援
まるきた伝統空間
伝統空間撰集
国際交流事業
出版物
青梅鉄道公園
財団アーカイブス
 
財団の活動成果を、豊富な記事や資料でお楽しみいただけます。
 
助成研究論文データベース
財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。
 
2001年
2000年 1999年 1998年 1997年
1996年
1995年
1994年
1993年
1992年
 
 
助成番号
95_2_23
研究テーマ(和文)
森林鉄道とエコツーリズム
研究テーマ(欧文)
Mountain Railroads and Ecotourism
研究代表者
氏名
カタカナ
マツシタ コウジ
漢 字
松下 幸司
ローマ字
Matsushita, Koji
研究代表者年齢
35
研究期間
1995〜1996年
報告年度
1997年度
研究体制
共同研究
研究代表者所属機関・職名
京都大学 大学院 農学研究科・助教授
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 

道路と自家用車の普及は、山岳地域においても森林鉄道を廃線に導いた。わずかに残された森林鉄道は文化資源としてノスタルジアを誘っている。そのような鉄道は国立公園などの保護地域において環境負荷の小さいエコツーリズム手段として活躍する可能性を秘めている。我が国で森林鉄道が動態保存されている北海道丸瀬布町(丸瀬布森林鉄道)、長野県上松町(木曽森林鉄道)、高知県馬路村(魚梁瀬森林鉄道)において実態調査を行った。その結果、法律上の規制があるため、遊園地の乗物と同様の状況になっていること、それでも森林地域に人を引きつける役割は果たしていることがわかった。米国では、国立公園への、あるいは圏内の交通として鉄道の導入及び復活の動きが見られる。グランドキャニオン、ヨセミテ、イエローストーン、デナリでの動向を分析した結果、鉄道の復元可能性は利用率と距離が影響しているのではないかとの結論を得た。

 
鉄道は生態系に優しいだけではなく、乗客は車内でのインタープリテーションにより、乗ること自体を楽しみつつ自然を探勝することが可能である。しかし、鉄道経営には通年平均した利用率が不可欠であるため、すでに道路網が発達し自家用車依存度が高い地域や特定の季節にのみ多く利用される地域では経営が成り立たない。このような地域で鉄道利用を促進するためには自家用車の規制と鉄道に対する財政的補助が不可欠である。それでも鉄道が経済的にも環境保全の点からも維持や復活、設置困難の場合には、むしろグリーンウェイ・ネットワークに組み込んで、グリーンウェイ・ターミナルとなる拠点駅からのグリーンウェイとして活用することが現実的な道である。
 
 
 
お問い合わせ先
東日本鉄道文化財団 (広報・取材・お問い合わせ)
Tel (03)5334-0623/Fax (03)5334-0624
〒151-8578 東京都渋谷区代々木2-2-2
 
 
 
免責事項等   個人情報保護について   English   中国語
 
 
Copyright East Japan Railway Culture Foundation.All rights reserved.