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助成番号
95_2_14
研究テーマ(和文)
高校生の「乗車マナー」に関する心理学的研究
研究テーマ(欧文)
Psychological study on collective behavior of high school students at a station
研究代表者
氏名
カタカナ
タカタ トシタケ
漢 字
高田 利武
ローマ字
Takata, Toshitake
研究代表者年齢
49
研究期間
1995〜1996年
報告年度
1996年度
研究体制
共同研究
研究代表者所属機関・職名
奈良大学 社会学部・教授
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 

本研究は、公共交通機関の利用に際しとかく問題があるとされる高校生の乗車マナー、就中、彼らのグループ単位の緩慢な行動がスムーズな乗降車を妨害する現象を、青年心理学、群集工学の両側面から検討したものである。

 
第1に、高校生のグループ単位の行動の背景に彼らの自己観が潜んでいるとの仮定に基づき、文化心理学的研究において確立された「相互独立的自己観−相互協調的自己観」に関する測定尺度を用いて、高校生の自己観の特徴を明らかにした。具体的には、他年齢層と比較して、相互協調性が高いこと、ただし、他者を省みる態度(評価懸念)が相対的に弱いことが明らかとなった。
 
第2に、実際のフィールド(駅改札口2箇所)において、高校生を含んだ通勤、通学群集の観察研究を行った。その結果、群集流動の円滑さを示す流動係数は、群集サイズの影響を大きく受けるのみならず、群集全体に占める高校生の割合によって阻害されることが見いだされた。さらに、高校生が一般乗客の歩行を妨害するのは、相互協調性に裏打ちされてグループ単位で行動する彼らが、改札口前後で一時的に離合・集散を繰り返すからであることが明らかとなった。
 
第3に、上記2研究を統合すべく、高校生の自己観および日常の乗車行動に関する質問紙調査を、高校生を対象に実施した。その結果、高校生における「個の脆弱性」が彼らのグループ単位の緩慢な行動を生み、「同質者だけに限定された評価懸念」が一般乗客を省みない離合・集散行動を惹起する結果として、群集が自律的に形成した流動を阻害している可能性が指摘された。
 
 
 
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