公益財団法人 東日本鉄道文化財団
 
     
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助成番号
01_1_1_2
研究テーマ(和文)
通信との代替を考慮した地域間鉄道・航空需要の経年分析
研究テーマ(欧文)
Longitudinal Analysis on Inter Regional Railway/Airline Passenger Considering IT Impact
研究代表者
氏名
カタカナ
ツカイ マコト
漢 字
塚井 誠人
ローマ字
Tsukai, Makoto
研究代表者年齢
27
研究期間
2001〜2002年
報告年度
2002年度
研究体制
個人研究
研究代表者所属機関・職名
広島大学大学院 工学研究科 土木計画研究室・助手
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 
本研究は、「航空」や「IT」といった新しい技術の登場によって、地域間旅客交通需要がどのような影響を受けてきてきたかを実証的に検証し、その変化をIT化の進行と関連付けて考察することを目的とする。分析には時系列的に得られる地域間の情報交流データを用いて、筆者らが提案している地域間情報交流モデルを通信、鉄道、航空の地域間分布データに適用し、90年代に起こった地域間旅客交通の変化を明らかにした。
 
89〜98年についてモデルを適用して分析した結果、鉄道・航空の交通需要と通信需要は、コスト弾力性の面で補完的であり、それぞれの情報交流手段の時間・費用が情報交流の発生に対して有意な影響を及ぼしていること、地域間の「距離」が遠くなると交通と通信の間の代替的傾向が強くなることが明らかとなった。また、空港へのアクセシビリティが高い地域では、情報交流が多く発生する傾向も確認された。
 
90年代の情報交流は96年以降に大きく変化していることが明らかとなった。この時期は、規模の大きい地域同士の交通分担率は低くなる一方で、人口の大きな地域と人口の小さな地域の間の直接交流の場合の交通分担率は維持される傾向が見られた。地域間旅客の時間価値は96〜98年で6350円/時間であり、経年的に高くなっている。
 
大都市間での交通分担率の低下は、情報通信インフラの整備が他地域に先行して進んでいた背景を考えると、IT化による影響と思われる。旅客の時間価値が高くなっていることは、鉄道を高速化した場合の旅客需要を保証している。しかし現状においても、鉄道は、航空と比較して定時性が極めて高いことや高頻度のサービスが提供できるという利点を持っている。今後は高速化と同時に、地域間旅客のニーズを把握し、上記の利点を生かした鉄道サービスの提供が望まれる。
 
 
 
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