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助成番号
00_3_1_6
研究テーマ(和文)
列車内での携帯電話使用を巡る規範形成過程に関する研究
研究テーマ(欧文)
Why do people feel cellular phones are a menace? : A content Analysis of Japanese newspapers
研究代表者
氏名
カタカナ
モリ クミコ
漢 字
森 久美子
ローマ字
Mori, Kumiko
研究代表者年齢
32
研究期間
2000〜2001年
報告年度
2001年度
研究体制
共同研究
研究代表者所属機関・職名
愛知淑徳大学・助教授
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 

車内におけるルールやマナーは、社会状況と連動しながら、流動的に変化する性質を持っている。本研究は、列車内における携帯電話の使用を巡る人々の車内マナーに関する認識の変遷を、新聞記事の内容分析を通して、普及過程との対応から時系列的に検討した。具体的には(a)列車内での携帯電話使用に関する報道量の推移、(b)列車内における携帯電話使用問題における論点の推移、(c)自動車運転中や病院内での使用との比較分析、を行った。

 

朝日、毎日、読売の各新聞の1990年1月1日から2000年12月31日までの朝夕刊記事を分析対象とし、関連キーワードを含む記事数および文字数をすべての媒体で単純合計したものを報道量の指標とした。以下の知見が得られた。
(a)報道量は、普及期である1995年から1996年前半にかけて急増、1997年後半から1998年前半にいったん収束し、1999年以降2000年前半にかけて二度のピークを成していた。
(b)論点は『音』に関する報道量の増加の後、半年から一年遅れて『電(磁)波』に関する記事が増え、すぐに収束する傾向があった。
(c)他の問題と比較して、列車内の問題に関する報道ではコラムや投書が多く、報道量の収束には時間を要するといった特徴が見られた。

 

分析の結果、二度の報道量のピークは、携帯電話の普及過程と密接に関わっていることが示唆された。
また、列車内での利用に関して規範が形成されにくい要因として、問題の位置づけが曖昧であり、規制するための明確な根拠(危険性等)を確定しにくい、場の公共性が高く、社会的合意なしに対処しにくい一方で、警察のような強いイニシアチブをとる主体が存在しない、といった要因が考察された。

 
 
 
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