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まるきた伝統空間
西塩子の芝居 - おとな歌舞伎

image西若座は、茨城県常陸大宮市西塩子地区に伝えられてきた「西塩子の回り舞台」がおよそ半世紀ぶりに復活したのを機に結成されました。「西塩子の回り舞台」には文政3(1820)年の大幕も残されており、そのことから現存する日本最古の組立式歌舞伎舞台であるといわれています。舞台の組立は昭和20年を最後に途絶えていましたが、市の調査によりその文化財としての貴重さが知られ、西塩子地区全世帯70戸による「西塩子の回り舞台保存会」が結成されました。平成9年に舞台の組立が実現、翌年に西若座が生まれ、現在は3年に一度、舞台の組立と定期公演が行われています。
「西若」とは「西塩子の若衆」という意で、西若座は地元の人々が演じる地芝居の一座です。西塩子は人形芝居の一座を持っていたといわれていますが、明治時代初期に人形芝居は廃れ、それ以降は買い芝居の興行が行われていました。時を超えて復活した、地元の人々による芸能。西若座の活動は子どもたちにも広がり、地元の小学校の3、4年生が熱心に歌舞伎に取り組み、大人の芝居をしのぐ人気となっています。

茨城県の指定有形民俗文化財「西塩子の回り舞台」

丸太と青竹を縄で結わえて組み立てられた巨大なドーム型の舞台は、まさに圧巻。舞台・回り舞台・花道の床板などの部材と、舞台背景や各種の幕などは保有し、柱や束(つか)に使用する材木200本余りと屋根に用いる青竹300本余りを伐り出して、舞台は組み上げられます。※現在では材木は保持し、竹の伐り出しのみおこなっています。1ヵ月以上かけて組立てられた舞台は、公演後わずか1日で解体。そして、賑やかな公演がまるで夢であったかのように、会場はもとの静かな土地へと戻ります。

おとな歌舞伎「絵本太功記 十段目」

読本「絵本太閤記」などによって知られた秀吉一代記から、光秀の謀反から滅亡までの13日間を十三段に分けて脚色した「絵本太功記」より。今回演じられるのはその十日目「尼崎閑居」で、俗に太十(太功記十段目の略)と呼ばれる名場面です。武智(明智)光秀の母と妻が夫の謀反を嘆き、忍び住んでいる尼崎の閑居に、旅僧を装った真芝久吉(羽柴秀吉)が一夜の宿を求めます。あとをつけてきた光秀は、ふすま越しに竹槍で誤って最愛の母を突いてしまいます。前半の見どころは、光秀の竿をとった大見得から久吉を手にかけようと近づく場面。後半では、母と子の死に「堪えかねたる」と光秀の大泣きするくだり、そして妻の操が光秀をいさめるくどきが有名です。

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