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相模人形芝居
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江戸文化の影響を色濃く残す相模人形芝居は、神奈川県小田原市の小竹地区に伝わる三人遣いの人形芝居です。


3人がかりで人形を操作

その由来は、江戸中期に上方から来た人形遣いの一行が伝えたとされており、「小竹の人形」と呼ばれていました。相模人形芝居は、お稽古事として親しまれた浄瑠璃とは別に、人形の操演を楽しむ人々によって継承され今日に至っています。

江戸時代から現在まで、絶えることなく実演されてきた相模人形芝居

江戸後期、天保改革による諸芸禁止で中断をやむなくされた相模人形芝居は、その間も幕府の目を逃れ、横穴古墳の中で稽古を続けたと伝えられています。江戸から明治にかけて、神奈川県には十五か所ほど人形芝居がありました。その中で現在まで絶えることなく実演されてきたのが、林座(厚木市林)、長谷座(厚木市長谷)、そしてこの下中座でいずれも国の重要無形民俗文化財に指定されています。(復活再興された二座とあわせ、現在は五座が活動しています)

君主のため、我が子を犠牲にする乳母の物語


幼い君主を守る乳母の物語


唄と三味線が舞台をさらに盛り上げます

今回の演目は、「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)政岡忠義の段」で、幼い君主・鶴喜代の暗殺が謀られる伊達家が舞台。鶴喜代の乳母・政岡は、我が子の千松を毒味役とし万全を期しています。そこに、源頼朝の名代という栄御前が菓子を持って見舞いに訪れます。千松は菓子に走り寄り、つかんで食べてしまいます。栄御前と共謀していた八汐は、千松を刺し殺し毒が入っていたことを隠そうと画策。しかし、政岡が千松の死にまったく動じないのを見た栄御前は、幼君と千松が入れ替わっていたと勘違いし、政岡を味方にしようと企みを漏らして帰っていきます。一人になった政岡は、母の教えを守り命を落とした我が子のために泣き伏すところまでが演じられました。千松を刺した八汐が、血を拭った懐紙を政岡に投げ付けるという、昭和初期に東京で演じられていた江戸系の演出も盛り込まれています。









プロフィール

下中座のメンバーは、現在36名。月二回、土曜に集まり練習に励んでいます。座長の岸忠義さんによると、「地元の高校生などが興味を持って参加してくるようになり、メンバーの数も増えてきました。若い世代が多くなり、これからが楽しみです」。 image
意欲的に活動を続ける
岸忠義さん

特色
相模人形芝居では、文楽とはカシラの構造などに違いがある江戸系人形が使われています。カシラの制作年代は、宝暦〜天明(1751〜1789)とされるものが最も古く、下中座では現在六十四のカシラを保有しています。その多くが、今の文楽よりも古いかたちであるといわれています。また、人形を操作する際に、鉄砲を構えたような格好になる「鉄砲ざし」と呼ばれる独特の操法が、大きな特色となっています。

お客様の声

人形の動きがリアルで驚いた
image川西由美さん
ネットで検索していて、今日のイベントを知り見に来ました。このような人形芝居は初めてで、三人がかりで人形を動かす所や、人形の動きがとてもリアルで驚きました。義太夫も意外にわかりやすく、どのようなシーンなのか理解しやすかったです。

 
 
 
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