財団法人 東日本鉄道文化財団
 
財団アーカイブス
     
  財団アーカイブストップ >2003年秋 綾子舞
トップページへ戻る
東京ステーションギャラリー
旧新橋停留場 鉄道歴史展示室
鉄道博物館
上野の森・杜の都コンサート
まるきた伝統空間
伝統空間撰集
国際交流事業
出版物
青梅鉄道公園
財団アーカイブス
 
財団の活動成果を、豊富な記事や資料でお楽しみいただけます。
 
  東日本各地の優れた伝統文化を発掘し、東京駅丸の内北口ドーム・大宮駅にてご紹介している
  「まるきた伝統空間」。 これまでの公演記録を資料でご覧いただけます。
2009年 2008年 2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
2002年
2001年
 
綾子舞
image
 

新潟県柏崎市郊外にある大字女谷(おなだに)にある下野(しもの)、高原田(たかんだ)の二つの集落に伝承されてきた芸能です。女性が踊る小歌踊が有名ですが、男性による囃子舞、狂言をあわせた三種類の芸能を総称して綾子舞と呼んでいます。

初期歌舞伎の面影を残す貴重な芸能

綾子舞の伝承と由来については、約500年前に上杉房能の奥方綾子が伝えたとする説、京都北野神社の巫女文子が舞ったものが伝わったという説など様々な説があります。その一方で、400年前の阿国歌舞伎の面影をよく残しているともいわれています。扮装や振り、歌詞、囃子に三味線が入らないなど、出雲阿国が演じた踊りと極めて似るものがあり、また狂言にも若衆歌舞伎の演目を伝えていることから、初期歌舞伎の姿をとどめる貴重な芸能として注目されており、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

 

扇の手ぶりが美しい「小原木踊」

「小歌踊」では、「小原木踊(おはらぎおどり)」「常陸踊(ひたちおどり)」が披露されました。「小原木踊」は、下野でのみ伝承されている代表的な演目で、京都の大原女(おはらめ)が恋人に会うため薪を売って歩く様を表現しています。十九種類ある美しい扇の手ぶりが大きな見所です。「常陸踊」は、常陸国(茨城県)鹿島神社の正月の行事であった男女の縁結びをする帯占いの後、酒宴で行われた歌舞がもとになっているといわれています。

 

47年ぶりに復活した「打ったり舞」

「囃子舞」では、「打ったり舞(うったりまい)」「恵比寿舞(えびすまい)」を披露。「打ったり舞」は、正月、三月、お盆と節季を織り込んだ歌詞の祝歌で、賑やかに唄い舞うもの。47年ぶりに復活された貴重な演目です。「恵比寿舞」は、太郎の恵比寿と次郎の恵比寿が船で沖に出て釣りをしたら、めでたく姫小鯛を釣り上げたと唄い舞う祝歌です。

  「打ったり舞」は 軽妙な動きがユーモラス

プロフィール

綾子舞保存振興会は、現在20名が所属。綾子舞継承者の布施富治さんを中心に、五月〜十一月は月三回のペースで練習を行っているそうです。
「今年は、アメリカ・シアトルで初の海外公演も行い、充実した年でした。これからも、伝統のある綾子舞を幅広く伝えていきたいと思います」(布施さん)
image
綾子舞の伝統を守る
布施富治さん

特色
下野・高原田の両地区で伝承される綾子舞には、それぞれ異なった特色が見られます。
たとえば、高原田の小歌踊は二人ですが、下野では三人の女性で演じられます。
雅やかな衣装も異なり、下野では袴を用いず、中巾の帯をだらりと結び、紅白か赤の
帯締め、さらに腰の左方に赤いシゴキを下げます。独特の被り物の「ユライ」の結び方にも
違いがあります。

お客様の声

衣装が美しく、扇の動きも印象的
image中山愛子さん、真理子さん
姉妹で来場。「大学で日本文化を専攻している妹と一緒に見に来ましたが、思ったより親しみやすく、おもしろかったです」と愛子さん。真理子さんは、「小原木踊は、衣装が華やかでとてもきれい。扇を持つ手の動きも印象的でした」。

 
 
 
お問い合わせ先
(財)東日本鉄道文化財団 (広報・取材・お問い合わせ)
Tel (03)5334-0623/Fax (03)5334-0624
〒151-8578 東京都渋谷区代々木2-2-2
 
 
 
免責事項等   個人情報保護について   English   中国語
 
 
Copyright East Japan Railway Culture Foundation.All rights reserved.