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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
99_5_2_14 |
研究テーマ(和文)
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大規模鉄道整備プロジェクトの評価に関する研究 |
研究テーマ(欧文) |
A study on the evaluation of large-scale railway construction projects |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
アオヤマ ヨシタカ |
漢 字 |
青山 吉隆 |
ローマ字 |
Aoyama, Yoshitaka |
研究代表者年齢 |
55 |
研究期間 |
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報告年度 |
2000年度 |
研究体制 |
共同研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
京都大学 大学院 工学研究科・教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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本研究では、大規模鉄道プロジェクトを評価する際に、都市間公共交通において利便性に大きな影響を与える交通機関のダイヤ・フリークエンシーを十分に考慮できる交通利便性指標として期待一般化費用を提案するとともに、交通利便性指標としての有用性を示した。そして、提案した指標を用いて、大規模鉄道プロジェクトによる便益を計測するシステムを構築した。従来の交通プロジェクト評価においては、事業者の採算性のみを考慮したプロジェクト評価によってプロジェクト実施の可否を決定した場合、社会的に必要な交通施設が整備される保証はなく、また、事業者の採算性を重視する場合、一般的に供給者便益を最大化すべくダイヤが設定されるため、そのようなダイヤ設定が利用者から見て最適なダイヤ設定であるとは限らないため、本研究では、利用者・供給者双方を考慮した上で、プロジェクトの社会的な評価を行うこととした。具体的には、利用者便益に関しては、社会資本整備による便益が全て地価に帰着するというヘドニック・アプローチの考え方に基づき、地価データや地点属性、社会資本属性からなる地価モデルを用いて計測し、供給者便益に関しては列車の走行キロと運賃収入から計測するシステムを構築する。その際、システムに汎用性を持たせることにより、様々な大規模鉄道プロジェクトの便益計測を可能とするようなシステムを構築した。 |
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さらに、本報告書では、プロジェクト評価のケーススタディとして北陸新幹線及び中央新幹線を対象としてプロジェクト評価を実施した。その際、それぞれについてダイヤを3パターン設定して、各パターンについて期待一般化費用を用いて利用者便益・供給者便益を計測し、ダイヤ設定が利用者便益・供給者便益に与える影響を定量的に計測した。その結果から、利用者及び供給者双方を考慮したプロジェクトの社会的評価を行った。
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