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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
98_2_1_4 |
研究テーマ(和文)
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文化創造型余暇の創出による山村復興のための基礎研究 |
研究テーマ(欧文)
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Etuder fordamentales povr la revaloristion de villages montagnards par dinatauration de la ereation culturalle de loisir |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
シノダ チワキ |
漢 字 |
篠田 知和基 |
ローマ字 |
Shinoda, Chiwaki |
研究代表者年齢 |
54 |
研究期間 |
1998〜1999年 |
報告年度 |
1999年度 |
研究体制 |
共同研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
名古屋大学 文学部・教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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山村の復興のためには何をなしうるかを伊那、高山、飯山、そしてフランスのアルプスと中央山地のオーヴェルニュ地方を主として調査して考えた。一つはグリンツーリスムだが、ヨーロッパ型の農村の魅力が日本の農村にかけている以上、まず、日本の農村を楽しく、美しくしなければならない。そのためには都市住民の農村への接近も必要だが、それ以上に農村が世界の文化にひらかれていかなければならない。ゴッホが住んで絵を描き、マティスがきて焼き物をやくようなところ、ショパンがサンドと夏をすごした様なところ、リルケが晩年をすごしたようなアルプス村、まずそのような文化人が住んで、そのあとで普通の都市住民がやってくる。 |
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つぎには都市住民に魅力ある農業を職業としてまなばせる。ただの芋掘りではなく、農業研修を資格と農地を提供しながらおこなう。年に3〜4回の滞在研修で農業のノウハウを教え、卒業生には農業資格をあたえ、農地を低廉な価格で提供する。その農地の実質的な管理は村がやってもいいのである。少しでも都市住民が農業に参加し、何日かでも村に住むようになれば、村は活気付く。 |
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そして循環型のゴミをださない産地直結型の生活を都市と融合した農村で実現する。家畜の役割をみなおし、林間放牧を積極的に行って、樹木と動物性蛋白質とを同時に生産する。鳥の鳴く森、野生動物とであう森、きのこがよく生える森、家畜が自由に歩き回る村、それは森の中に家畜を放し飼いにして小規模な多種栽培をおこなう粗放農業を復活させることで実現される。そこにグリンツーリストがやってくる。それこそ「余暇」の文化であり、自然と共生した循環型の社会である。 |