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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
97_4_1_28 |
研究テーマ(和文)
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地域総合交通計画策定の社会的条件の探求 |
研究テーマ(欧文)
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Toword the Comprehensive Regional Tranoportation Planning |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
タナカ シゲヨシ |
漢 字 |
田中 重好 |
ローマ字 |
Tanaka, Shigeyoshi |
研究代表者年齢 |
44 |
研究期間 |
1997〜1999年 |
報告年度 |
1999年度 |
研究体制 |
個人研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
弘前大学 人文学部・教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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本研究では、これまで地域交通維持の取り組みを積極的に行ってきた青森県津軽地方を対象に、この地域の地域総合計画と交通政策を検討することを通じて、地域総合交通計画策定の可能性を探求する事を目的としている。 |
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地方が直面する交通問題、とくに、公共交通をいかに維持・活性化するかという問題を考えるとき、地域総合交通計画、あるいは、地域総合交通政策が必要である、という判断に立って調査研究を進めてきた。 |
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津軽地方での総合計画や交通対策の検討の結果をまとめると以下のようになる。(1)地域総合計画や交通政策のなかに、地域総合交通計画的な発想が乏しい。(2)地域づくりと交通計画・交通政策が有機的に関連していない。(3)地域内交通に関する関心が低いし、地域交通の実態も正確に把握されていない。(4)交通に関して、ハード面での交通計画・政策が中心で、交通をソフトなものとして捉えていない。(5)地域自身で何ができるのかという点から、交通政策を発想していない。(6)「交通の広域性」にどう対応するのかという配慮がない。(7)公共交通と私交通との関連性に議論が及んではいない。 |
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以上の検討の結果、言葉の完全な意味での「地域総合交通計画」を求めようとしても、無理という結果が見えてきた。現実はそうであるが、今後、試行錯誤を繰り返しながら、地域総合交通計画・政策的な試みがますます必要となるし、そうした取り組みは可能である。 |