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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
96_2_2_21 |
研究テーマ(和文)
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インターモーダリズム 〜アメリカにおける連邦レベルの交通政策の分析〜 |
研究テーマ(欧文)
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Intermodalism in the United States |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
カトウ カズセイ |
漢 字 |
加藤 一誠 |
ローマ字 |
Kato, Kazusei |
研究代表者年齢 |
30 |
研究期間 |
1996〜1998年 |
報告年度 |
1998年度 |
研究体制 |
共同研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
関西外国語大学短期大学部・助教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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第1章では本研究の方法を、第2章では96年、97年に実施した現地調査の実施機関とインタビューのリストを示し、それらにおける主要な論点を報告している。 |
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第3章では、アメリカにおいてインターモーダリズムが浸透してきた理由を歴史的観点から述べている。長い間の交通行政の複雑さと縦割り制度および予算配分の硬直性が背景にあり、ISTEAの成立が直接のきっかけとなった。第4章では19世紀初頭の交通計画であるギャラティン・レポートの内容を検討し、そこには連邦主導の交通整備が強く主張され、開発利益やネットワーク外部性などの今日的な観点があることを指摘した。いわば最初のインターモーダル交通整備計画であった。 |
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インターモーダリズムを考える場合、旅客と貨物をわけて考える必要がある。旅客についてはターミナルのインターモーダル化が各地で主要課題とされている。なかでもデンバーは70年代から公害に苦しみ、それが追い風となってインターモーダリズムにもとづく整備がもっともすすんでいる都市のひとつである。この報告書では鉄道駅のインターモーダル化ならびにそれと空港を結ぶ鉄道アクセスの問題をとりあげている。鉄道駅はバス、自家用車、タクシー、徒歩および自転車の利用が計画されており、現在工事中である。この特徴は同時に周辺の再開発もすすめられていることで、歴史的建造物や地区の保存、スタジアムの建設、商店街の整備が実施された。空港への鉄道アクセスについては現在のところ、計画段階にある。 |
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インターモーダル貨物輸送については、トラック輸送と比較して優位にあるのは、1,000マイル以上の輸送距離帯であり、利用者からはトラックと鉄道の結節が問題であると指摘されている。したがって、輸送距離の短い日本においてインターモーダル貨物輸送は定着しにくく、ターミナルのインターモーダル化などインターモーダル施設の整備が推進されるべきである。 |