 |
財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
|
|
|
|
助成番号 |
96_2_2_12 |
研究テーマ(和文)
|
既存鉄道の改善と港湾再開発を利用した都市のコンパクト化の可能性調査 |
研究テーマ(欧文)
|
Proposal of compact city plan with port redevelopment and railway renewal |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
カシマ シゲル |
漢 字 |
鹿島 茂 |
ローマ字 |
Kashima, Shigeru |
研究代表者年齢 |
47 |
研究期間 |
1996〜1997年 |
報告年度 |
1997年度 |
研究体制 |
共同研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
中央大学理工学部・教授 |
|
|
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
|
|
本研究は、都心の近くに存在しているが港湾としての機能が新たに設備された港湾等に移転し現在は充分活用されていない港湾地域を近隣の工業地域を含めて再開発し、併せて湾岸地域に存在する鉄道線(主に貨物線)をも都市内鉄道として整備することにより郊外に拡散しつつある都市域をコンパクト化することで、住民の交通費用を低減し、交通に伴うエネルギー消費を削減できるか否かを検討したものである。 |
|
新潟都市圏を対象としケーススタディーを行い、港湾地域の土地が市場価格ではなく当初の販売価格に経済成長率を考慮した価格で購入することができれば、鉄道整備を含めて本研究の提案は実現の可能性を有することを明らかにした。また本研究の提案の実現により、再開発地域に新たに居住する人々は郊外に住む場合に比べ一般化交通費用で約60%の削減が、また再開発地周辺に現在居住している人々は鉄道の利用可能性が広がるため、この人々も一般化交通費用を5〜10%程度削減できることを示した。エネルギー消費については一般化交通費用の削減程度よりも高く、新規居住者は80%以上、既存居住者は30%以上削減できる。 |
|
本研究では全国の港湾を対象に港湾地域で現在必ずしも充分有効には使用されていない土地が存在する港湾の調査及び現在までに既に廃止された鉄道線及び港湾地域に設備されている臨港鉄道線の利用状況についての調査を行い、本研究の提案が適用可能と考えられる港湾地域が人口50万人程度の都市を中心にいくつか存在することを明らかにした。 |
|
本研究の提案は、既存鉄道線で距離間隔が長い区間に新駅を設ける、郊外駅にパークアンドライド用駐車場を設けるなどの事業を併せて行うことでさらにその効果を高めることが可能である。 |