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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
96_2_1_15 |
研究テーマ(和文)
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幼児の遊びにみる鉄道のイメージ−「楽しい鉄道旅行」の将来の利用者を求めて− |
研究テーマ(欧文)
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The effect of popularity of railway upon kinder garden children's evekyday play |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
フジサキ マチヨ |
漢 字 |
藤崎 眞知代 |
ローマ字 |
Fujisaki, Machiyo |
研究代表者年齢 |
47 |
研究期間 |
1996〜1997年 |
報告年度 |
1997年度 |
研究体制 |
個人研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
群馬大学 教育学部・教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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鉄道をはじめとする公共交通機関の利用頻度の異なる3つの地域−−東京都、奈良県、群馬県−−において、(1)幼稚園児の遊びにおける鉄道の位置と、(2)保育者や保護者による社会的しつけの程度、の2点を、主に質問紙調査を通じて調査した。 |
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幼稚園の担当保育者への調査は郵送法を用い、東京都(回答率51.7%;421ケース)、奈良県(回答率64.4%;328ケース)、群馬県(回答率75.3%;492ケース)の回答を得た。保護者に対する調査は、鉄道の利用頻度の異なる東京A(90ケース)、東京B(113ケース)、奈良C(135ケース)、群馬D(114ケース)の4つの幼稚園で調査を行った。 |
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調査の結果、以下の諸点が明らかとなった。(1)鉄道利用の機会の少ない群馬県の幼児は、利用機会の多い東京・奈良の幼児に比べて、幼稚園で「電車ごっこ」のような鉄道に関連する遊びをすることが少なく、汽車・電車の玩具や絵本を用いることも少ない、(2)東京・奈良の幼稚園では、群馬に比べて公共交通機関利用の際のマナーに関する指導を行っている、(3)鉄道利用頻度の少ないD幼稚園の園児は、A・B・C幼稚園の園児に比べて、汽車・電車の玩具や絵本をもっておらず、遊ぶことも少ない、(4)D園の園児の保護者は、他園の保護者に比べて、子どもの社会的しつけの必要性を強く感じている。 |
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これらの地域や幼稚園における差異のうち、マナーの指導や社会的しつけに関しては、幼児が鉄道を直接利用する経験(ブロンフェンブレンナーのいうマイクロシステム)に規定されているのに対し、鉄道に関連する遊びに関しては、その地域全体の鉄道利用に関する雰囲気(ブロンフェンブレンナーのいうマイクロシステム)に規定されている可能性が示唆された。 |