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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
96_2_1_13 |
研究テーマ(和文)
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休日交通における都市交通の役割と可能性に関する研究 |
研究テーマ(欧文)
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Role and Potential of Urban Rail Transit for holiday demand |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
ナカムラ フミヒコ |
漢 字 |
中村 文彦 |
ローマ字 |
Nakamura, Fumihiko |
研究代表者年齢 |
33 |
研究期間 |
1996〜1997年 |
報告年度 |
1997年度 |
研究体制 |
個人研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
横浜国立大学 工学部・助教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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休日交通における自動車利用の割合が増加する中で、全体の交通適正化などの視点から公共交通の活用が期待されている。そこで、首都圏の休日交通を対象に、鉄道を活用して、自動車依存度低下の可能性を探り、鉄道の新たな役割の議論を目的に本研究を進めた。 |
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まず、休日交通需要を鉄道に呼び込むための鉄道活用方策メニューの整理と効果の分析を行い、その中で、休日交通需要について、ある程度詳細なトリップ特性を把握するために、東急田園都市線横浜市内地区を対象地区として、地域内居住者にダイアリ形式の行動記録調査と鉄道利用意向調査を実施した。調査の結果、休日交通における自動車依存の実態や、居住地あるいは目的地の立地特性による交通行動の特性を把握することができ、その中で、鉄道への依存が小さいことと自動車への依存がきわめて大きいことが把握できた。同時に、アクティビティダイアリ調査の有効性も確認できた。 |
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次に、既存資料分析及びヒアリングを通して、休日交通需要を掘り起こすために鉄道を活用する方策メニューについて体系的に整理した。そして、鉄道活用方策メニューについて、実施可能性とインパクトの視点から評価を試み、具体的な路線に対して検討する考え方の流れを整理することができた。実施可能性については、技術的制約、空間物理的な制約(施設面制約)、費用面制約といった単独事業者内での制約条件と、複数事業者での調整の必要性からくる制約条件に分けて整理し、インパクトについては、鉄道利用者と潜在的な利用者、鉄道事業者、社会全体の交通問題の緩和といった視点から分けて評価した。 |
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最終的には、休日交通における都市鉄道の役割について議論し、そのニーズが高く、特に、運賃値下げと着席可能性増強、接続工夫等による所要時間の短縮の視点からサービスを改善することの重要性が認識できた。 |