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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
95_1_4 |
研究テーマ(和文)
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駅構内の歩行・滞留環境に関する調査研究 |
研究テーマ(欧文)
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A study on walking / staying environment at railway stations |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
オザキ ハルオ |
漢 字 |
尾崎 晴男 |
ローマ字 |
Ozaki, Haruo |
研究代表者年齢 |
35 |
研究期間 |
1995〜1996年 |
報告年度 |
1996年度 |
研究体制 |
個人研究 |
研究代表者所属機関・職名 |
東洋大学 工学部 環境建設学科・講師 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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東日本鉄道会社管内の駅構内の階段部において歩行者交通流の観測を実施し、観測に好適な視点場が得られた箇所について、長期間のビデオ撮影を行った。撮影されたビデオ映像を基に歩行者交通流の交通容量の定量的な分析を試みた。 |
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分析においては、階段部に利用者が殺到し、歩行交通流が容量状態に達して安定してからの時間帯を対象とした。新橋駅における計測の結果、これまでに報告されていた値より高い交通容量が観測された。また、渋滞列が長時間継続する場合では、次第に階段利用の歩行者交通容量が低下する傾向が見受けられた。これは自動車交通流において、渋滞列が長くなるほど、あるいは渋滞に巻き込まれた時間が長くなるほど、ボトルネックの最大通過交通量(交通容量)が徐々に低下することが報告されている事実に類以したものである。今回観測された知見は、自動車交通流、歩行者交通流の違いはあるが、人間が渋滞列に遭遇した際に示す行動の特徴として、非常に興味深い結果である。 |
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また、駅構内および構外の歩行・滞留環境に影響を与える諸施設について、その調査方法を確立すると共に、歩行・滞留の両面で利用者から見た快適性の評価方法を明らかにしようと試みた。現地調査用のチェックシートを独自に開発し、これを利用した実態調査の結果、駅空間は各駅の物理的条件や利用者の特徴などの様々な条件に左右されており、歩行・滞留環境もこれに大きく影響されていることが明らかになった。また、山手線の29駅では歩行・滞留環境に地域性があることがうかがわれた。 |