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財団が助成する交通関係の調査及び研究の成果を論文要旨でご紹介しています。 |
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助成番号 |
00_3_2_5 |
研究テーマ(和文)
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都市鉄道サービスに対する利用者の評価構造と習慣強度に関する研究 |
研究テーマ(欧文)
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A Study on Customer Satisfaction Survey for Urban Railway Passenger |
研究代表者
氏名 |
カタカナ |
イワクラ セイジ
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漢 字 |
岩倉 成志
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ローマ字 |
Iwakura, Seiji
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研究代表者年齢 |
35
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研究期間 |
2000〜2002年
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報告年度 |
2002年度
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研究体制 |
個人研究
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研究代表者所属機関・職名 |
芝浦工業大学 工学部 土木工学科・助教授 |
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※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。 |
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わが国の都市鉄道ネットワークは20世紀中に概成され、都市部方向への交通需要の大半を鉄道輸送が担っている。今後は、混雑緩和を中心に、さらに質の高い鉄道サービスが期待されるところである。国土交通省や多くの鉄道会社のこれまでの都市鉄道輸送の改善施策も、混雑緩和に力を注いできた。にもかかわらず、都市鉄道利用者がピーク時の混雑に苛まれる状況に大きな変化はないようにみえる。その一方で、ピーク時の緩行、急行列車間や平行路線間の混雑率に大きな格差がみられる現象がある。実現象(実際の利用者行動)と満足度調査(利用者の意識)の結果との不整合が存在しており、われわれは、利用者のニーズをミスリードしている可能性がある。 |
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本研究は、上記の問題意識にもとづき、都市鉄道サービスに対する利用者の評価構造と実行動との整合性を検証することを目的としている。 |
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この結果、態度ー満足度ー選択の相互関係の整合性に大きな矛盾がないことが確かめられた。ただし、この結論は、利用者が実際のサービス水準を歪めて知覚していることに起因する可能性が確認された。その原因として、利用者の情報探索性向の強さや過去の強いインパクトが、固定的・習慣的な経路選択行動を引き起こしていることなどが挙げられる。同様に満足度評価もサービス水準の知覚値によって決定づけられている。 |