明治23年に日光線が宇都宮〜日光で全線開通し、今年で120年を迎えます。
奈良時代、勝道上人によって開山された日光は、江戸時代、天海によって復興し幕府と一体化すると参詣地となり、江戸と日光を結ぶ日光道中は、将軍をはじめ大名から庶民にいたる人々の日光参詣路となり、重要な役割を果たします。
時代が明治になると、日光は避暑地として脚光を浴びるようになり、多くの外国人が東京から馬車、人力車などで訪れるようになります。
そして、明治18年に東北本線の大宮〜宇都宮間が開業、明治23年に日光線が宇都宮〜日光間で開通すると、日光は避暑地から近代観光地へと大衆化し、現在の観光地としての日光が誕生しました。
今回の展覧会は、江戸時代の街道徒歩の旅、明治の鉄道開通以前の馬車・人力車の旅、鉄道開通後の鉄道旅行に焦点をあて、「日光への旅の仕方」と聖地・参詣地から避暑地そして観光地へと変化していった「日光」が歴史の中でどのように変化してきたのか、その移り変わりを紹介します。 |