東京ステーションギャラリーは2006年4月から東京駅の赤レンガ保存復原化工事に伴い、5年間の休館をします。その間も2011年春の再オープンに向けて美術館活動は継続し、新ギャラリーには18年間の旧ギャラリーで築き培われた「小さくとも本格的な美術館」の方針を変わらずに引き継がれます。

5年の休館中、東京ステーションギャラリーは決まった企画展示の場を持ちませんが、東日本の各地に場所を移して活動を続ける予定です。

2006年4月から、最初の活動の場として東京ステーションギャラリーの運営母体である（財）東日本鉄道文化財団が管理する旧新橋停車場鉄道歴史展示室を使って、鉄道写真展を企画しました。

東京都神田の交通博物館では昭和26年から47年までの間、17回の一般公募の鉄道写真コンクールが開催されました。公募された鉄道風景写真の入賞作品2000枚の資料が今も残されており、戦後復興から高度経済成長期の日本の姿を見事に捉えています。

本展はその中で、講和条約締結の昭和26年から東京オリンピック開催と東海道新幹線が開通する昭和39年までの、時代を映した鉄道写真100枚を選び「なつかしの駅舎」「楽しい鉄道の旅」「なつかしの列車」と分けてパネル展示します。敗戦後の復興の原動力となった鉄道のある風景写真で懐かしい昭和の時代を回顧します。あわせて当時の鉄道関連や時代の証言資料も展示します。

東日本鉄道文化財団
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