ジャン・フォートリエ展
JEAN FAUTRIER

会期:2014年5月24日(土)~7月13日(日)
May 24th - July 13th , 2014

戦後の美術界を震撼させたフランスの画家、ジャン・フォートリエ(Jean Fautrier, 1898-1964)の初期から晩年までの作品を紹介する、日本初の本格的な回顧展です。
1945年にパリで発表された連作「人質」以降、晩年の作品でよく知られるフォートリエですが、戦前の日本においてたびたび文献に登場するほど、将来有望な画家でした。写実傾向からはじまるその画風は次第に抽象化し、さらに、伝統的な油彩というものに反感を抱いて距離を置くようになります。その後、フォートリエは画壇から一度、遠ざかりますが、1945年の個展で再び注目を集めました。
日本においては、第二次世界大戦をはさみ、しばらく紹介される機会がありませんでしたが、1956年に開催された「世界・今日の美術展」で、ミシェル・タピエが唱えた新たな美術傾向“アンフォルメル”(仏語Informel「不定形」の意)の作家の一人としてフォートリエの連作「人質」が紹介され、その厚く盛られた焼きもののような独自の絵肌や、戦争の犠牲者という題材、また題材自体をより連想させる抽象化した表現など、“これまでの絵画とは違う”斬新性が人々に衝撃を与え、注目を集めました。南画廊での個展(1959年)は大成功を収め、翌年、ヴェネチア・ビエンナーレで大賞を、1961年には第6回日本国際美術展で外務大臣賞を受賞しました。
本展では、これまで紹介される機会の少なかった初期作品の紹介を充実させると同時に、彼の一つの到達点であった連作「人質」、そして日本で親しまれている晩年の作品までを、国内外の選りすぐりの作品約90点でたどります。なかでも連作「人質」の絵画10点と彫刻2点は本展の見所の一つです。
この貴重な機会に、フォートリエの作品を堪能していただき、その意義や歴史性を感じていただければ幸いです。

【開館時間】
10:00 - 18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
【休館日】
月曜日
【入館料】
一般1100円 高校・大学生900円 小・中学生600円
※20名以上の団体は100円引き
※障がい者手帳等持参の方は100円引き、その介添者1名は無料
【主催】
東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)/ 東京新聞
【後援】
在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
【協力】
エール・フランス航空

※本展は当館で開催後、豊田市美術館(7月20日~9月15日)、
国立国際美術館(9月27日~12月7日)に巡回します。

※コレクション展示(5月24日~7月13日):堂本尚郎

チラシPDFはこちら

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