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北陸新幹線開業記念−1

ピカソと20世紀美術
北陸新幹線開業記念|富山県立近代美術館コレクションから

PICASSO and The 20th Century Art
Masterpieces from the Museum of Modern Art, Toyama

会期:2015年3月21日(土)〜5月17日(日)
March 21th , 2015 - May 17th , 2015


ワシリー・カンディンスキー 散文詩画集『響き』より《叙情的なるもの》 1911年 富山県立近代美術館蔵

ワシリー・カンディンスキー 
散文詩画集『響き』より
《叙情的なるもの》 
1911年 富山県立近代美術館蔵

ワシリー・カンディンスキー 散文詩画集『響き』より《万聖節》 1911年 富山県立近代美術館蔵

ワシリー・カンディンスキー 
散文詩画集『響き』より《万聖節》 
1911年 富山県立近代美術館蔵

ケーテ・コルヴィッツ 《哀悼 エルンスト・バルラッハを偲んで》 1938-40年 富山県立近代美術館蔵

ケーテ・コルヴィッツ 《哀悼 エルンスト・バルラッハを偲んで》 
1938-40年 富山県立近代美術館蔵

スペイン生まれのピカソが初めてフランスを訪れたのは、20世紀の幕があけたまさにそのときでした。やがて彼が推し進めたキュビスム運動は、それまでの芸術の表現のあり方を大きく揺るがし、その後の重要な芸術運動を引き起こすきっかけとなりました。それは例えば、人間の深層部を表そうとしたシュルレアリスムの運動や、二つの大戦を通して生まれた抽象絵画、戦後の消費社会を背景にアメリカで盛んになったポップアート、そしてさらに新しい潮流を予感させる表現などへと連なっていきました。そうした流れと、躊躇なく次々とスタイルを変えたピカソの革新性とをあわせ見たとき、私たちは20世紀美術の豊かさと魅力に改めて気づかされます。
本展は、北陸新幹線の開業を記念し、国内外美術の充実したコレクションで知られる富山県立近代美術館の所蔵作品を中心に、ピカソとともに歩み始めたといってもいい20世紀美術の流れを概観するものです。9点のピカソ作品をはじめ、シャガール、ルオー、エルンスト、ミロ、マン・レイ、デルヴォー、フォンタナ、ベーコン、ジャスパー・ジョーンズ、ウォーホル、リヒター、ジャッドなど、20世紀を代表する47作家による約100点の名品を紹介します。

【休館日】
月曜日(5月4日を除く)
【開館時間】
10:00 − 18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで
【入館料】
一般1000円 高校・大学生800円 中学生以下無料
※20名以上の団体は100円引き
※障がい者手帳等持参の方は100円引き、その介添者1名は無料
【主催】
東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)
読売新聞社 
美術館連絡協議会
【協賛】
ライオン 
清水建設 
大日本印刷 
損保ジャパン日本興亜
【特別協力】
富山県立近代美術館

第1章

ピカソが開いた20世紀の扉

19世紀末から20世紀初頭にかけて、フォーヴィスムやドイツの表現主義が色彩における革命をおこした一方で、フォルムにおける革命を起こしたのがピカソやブラックを中心としたキュビスムの運動でした。ピカソは、長い芸術生活の中でたびたびその様式を変えたことでも知られていますが、本展では、スペイン時代の木炭画から、キュビスム的傾向、新古典主義、1960年代にいたるまでの9点を展示。ピカソを中心に、ルオーやシャガールらの作品も紹介しながら、大きな変革期を迎えた20世紀の動向を概観します。

第2章

シュルレアリスム

第一次世界大戦中、デュシャンやマン・レイらによってニューヨークを中心に展開したダダの運動は、あらゆるものをオブジェ化することで、既成概念を否定し、物質の価値観の転換を試みました。いっぽう、さらに国際的な広がりをみせたのがシュルレアリスムの運動です。なかでも、オートマティスム(自動筆記)やフロッタージュといった独自の手法を用いたエルンストやミロは、人間の深層心理や、無意識を表出しようとしました。

第3章

戦後の展開:ヨーロッパとアメリカ

二つの大戦を通して人類が体験した生死への不安は、やがて現代社会における漠然とした不安へと変わります。ヨーロッパでは、それらを巧みに抽象的あるいは半具象的に表現したデュビュッフェやベーコンのような特異な画家が活躍しました。一方アメリカでは、見慣れたイメージを利用しながらモノを客観的に視覚化したジャスパー・ジョーンズ、大衆文化や消費社会を背景にポップ・アートの一大ムーブメントを巻き起こしたウォーホルらが注目を集めました。

第4章

拡張する表現と多様化の波

1970年代以降、現在に至るまで表現の枠は単なる絵画や彫刻にとどまらない広がりをみせています。大自然を梱包するという壮大なスケールで活動するクリストや、立方体を並べるミニマルアートのジャッド、平面を主としながらも大胆な色彩と画面構成で、現代美術界を圧倒的にリードするリヒターなど、表現性や素材の多様化によって、アーティストの個性はより強く打ち出されていきました。意外な素材の組み合わせや、ときには批判を浴びるような表現は、彼らにつづくアーティストによって21世紀にも引き継がれています。