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◆ 東京ステーションギャラリーでは、 20世紀イギリスの抽象芸術の牽引力となり、独自の絵画世界を築いた画家ベン・ニコルソン(1894-1982)の回顧展を開催します 。
◆ 本展は、ニコルソンの初期から晩年までの代表作を、故国イギリスをはじめ、ヨーロッパ、アメリカ、日本国内から 80余点を集め紹介します 。 |
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展覧会概要 |
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ベン・ニコルソン(1894-1982)は、イギリス、バッキンガムシャーのデナムに生まれ、ロンドンの美術学校で学んだ後、フランス、イタリア、アメリカに滞在しました。画家であった父から影響を受け、それを超克せんと、ピカソやブラックのキュビスムやモンドリアンの新造形主義を吸収しました。
また、漁師でありながら素朴で力強い絵画を描くアルフレッド・ウォリスを発掘し、ニコルソンの芸術は徐々に形作られていきました。1930年代には、後に妻となる彫刻家バーバラ・ヘップワースやヘンリー・ムーアらと出会い、美術グループ「ユニット・ワン」を結成。イギリスの抽象芸術を推し進め、彼自身の方向性を定めていきました。そして、第二次世界大戦以降に制作されたレリーフ絵画は、彼の後期作品を決定的に性格づけ、20世紀絵画を語る上では欠かせない重要な存在となりました。
イギリス美術の伝統と、20世紀ヨーロッパ美術の新たな潮流、そしてイギリス南部の素朴な絵画といったさまざまな要素を取り入れつつ、ニコルソンの芸術は風景画と静物画を中心に展開しました。それらは眼に見える対象をそのまま写すのではなく、繊細な色彩と魅惑的な線によって、ときには抽象的に、ときには幾何学的な形態で表されました。半具象と抽象のあいだを行き来しながら、線の魅力と透明感にあふれる色彩を湛える作品の数々は、どれも深い印象を見る人に与えます。
本展は、故国イギリスをはじめ、ヨーロッパ、アメリカ、日本国内から代表作80余点を集め、初期から晩年までのニコルソン芸術の変遷をたどります。 |
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