ルート・ブリュック 蝶の軌跡

会期:2019年4月27日(土)-6月16日(日)

【休館日】
月曜日[4月29日、5月6日、6月10日は開館]、5月7日(火)
【開館時間】
10:00 - 18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
【入館料】
一般(当日)1,100円 高校・大学生(当日)900円
一般(前売)900円 高校・大学生(前売)700円
※中学生以下無料
※20名以上の団体は、一般800円、高校・大学生600円
※障がい者手帳等持参の方は当日入館料から100円引き(介添者1名は無料)

[チケット販売場所]
東京ステーションギャラリー(開館日の閉館30分前まで)
ローソンチケット(Lコード=35471)、イープラスCNプレイガイドセブンチケットにて取扱い
※前売期間は2019年2月16日から4月26日まで
※東京ステーションギャラリーでの前売券販売は4月14日で終了しました

【主催】
東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]
【後援】
フィンランド大使館、フィンランドセンター
【企画制作】
エスポー近代美術館、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、ブルーシープ
【公式サイト】
rutbryk.jp

北欧・フィンランドを代表するアーティスト、ルート・ブリュック。名窯アラビアの専属アーティストとして約50年にわたって活躍し、初期の愛らしい陶板から膨大なピースを組み合わせた晩年の迫力あるモザイク壁画まで、幅広い作品を手がけました。重厚でエレガントな釉薬の輝きと、独自の自然観にもとづく繊細な図や形態は、今も多くの人々を魅了しています。
本展は、約200点のセラミックやテキスタイルなどを通じて、その多彩な仕事を日本で初めて網羅する展覧会です。初期と後期でドラマティックに変わる作風の謎、たしかな伝統技術に裏打ちされた細やかな凹凸による動きなど、実物の作品は皆さまにいくつもの発見を促すでしょう。作品の空間効果にこだわったブリュックにちなんだ、ダイナミックな展示構成も予定しています。ブリュック没後20年、日本-フィンランド外交樹立100周年の2019年春。「明るく、かわいい」印象で語られがちな「北欧・フィンランド」のイメージを刷新する展示をご期待ください。

◆知られざる大型作家の紹介

ブリュックはフィンランドの人々に愛されてきた著名な作家でありながら、日本でこれまで網羅的に紹介する機会はありませんでした。1点もののレリーフを中心として、多ジャンルに及ぶブリュックの仕事や感性を共有する好機です。

◆ありきたりの「北欧・フィンランド」のイメージを更新

前期から後期へとドラマティックに変化する作風も魅力ですが、ブリュックのナイーブな感性が紡ぐロマンティックでどこかスピリチュアルな世界観は、日本人がこれまで親しんできた「明るく、愛らしい」というフィンランドの既存イメージを新たにすることでしょう。

◆風土に根ざした創造、ものづくりの未来へのメッセージ

ブリュックのインスピレーション源は独自の文化や生命観をもつフィンランドの風土です。大量生産を避け、伝統技術と手仕事によるものづくりを貫いたブリュックの作品は、日本人の感性にも呼びかけるものがあります。

ルート・ブリュック(Rut Bryk 1916-1999)
1942年より、アラビア製陶所・美術部門の専属アーティストとして活動。版画の技法を応用して独自の釉薬や型の技術を開発し、51年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞。60年代からタイルピースを組み合わせた抽象的で立体的な作品へと移行し、市庁舎、銀行、大統領邸などの大型インスタレーションを手がけた。