歴史と未来をつなぐ東京駅の美術館 | 東京ステーションギャラリー

東京ステーションギャラリー再開記念
生誕120年 木村荘八 展

会期:2013年3月23日(土)〜5月19日(日)[会期中に展示替えあり]

パンの会

《パンの会》
1928年 
油彩・カンヴァス
岐阜県美術館寄託

パンの会

《牛肉店帳場》
1932年 
油彩・カンヴァス
公益財団法人北野美術館

パンの会

《新宿駅》
1935年 
油彩・カンヴァス
東京国立近代美術館寄託

パンの会

《浅草寺の春》
1936年 
油彩・カンヴァス
公益財団法人北野美術館

パンの会

《ぼく東綺譚 挿絵8》
1937年 
墨・インク・コンテ・紙
東京国立近代美術館

パンの会

《銀座みゆき通り》
1958年 
油彩・カンヴァス

大正元年に画壇にデビューし気鋭の洋画家と目された木村荘八。大正期は、西洋の先進的な美術情報を積極的に集め、得意の語学力を用いて精力的に紹介、同時に自らの絵の行く先を模索しました。
その先にあったのは、彼のよく知る身近な「東京」という題材でした。
舞台美術を考案し、小唄の師匠をするなど、幅広い面を持つ文化人であった荘八のことを、交友のあった文芸評論家は、「生粋の江戸っ子」であり、「東京にまみれた」人だと評しています。

木村荘八(きむら・しょうはち:1893-1958)は、明治26年、東京・日本橋のいろは牛肉店第八支店(東日本橋)に生まれました。京華中学校卒業後、いろは牛肉店第十支店(浅草)の帳場をまかされます。同時に、兄・荘太の影響で文学や洋書に興味を持って読みふけり、小説を書くなどしますが、明治44(1911)年、長兄の許しを得て葵橋洋画研究所(旧白馬会研究所)に入り、画家を志します。

そして、岸田劉生(きしだ・りゅうせい)に出会い交流を深め、大正元(1912)年、斎藤與里(さいとう・より)の呼びかけで劉生らとともにフュウザン会の結成に参加、翌年には東銀座(采女町)のいろは牛肉店第三支店を離れて独立、美術に関する翻訳や執筆を続けながら、洋画家として活躍を続けました。大正4(1915)年、草土社の結成に参加、大正7(1918)年に第5回日本美術院展で樗牛賞を受賞、同年から院展洋画部に出品しました。大正11(1922)年の春陽会設立に客員として参加し、2年後には正会員となり、同会にて代表作を発表、昭和11(1936)年からは事務所を引き継ぎ、会の運営を支えました。

大正13(1924)年以降、挿絵の仕事が増え、昭和12(1937)年に永井荷風の新聞連載『ぼく(さんずいに墨)東奇譚』の挿絵を担当、東京の下町風俗を独特のタッチで情緒深く表現し、大衆の大人気となりました。彼は西欧の美術を翻訳紹介するグローバルな視野を持ちながら、江戸につらなる感覚、身近な風景、そこに住む大衆の風俗といった、自らが住む東京を幅広く、時には狭く深く切り取りながら、絵や文章で表現しました。その集大成ともいえる『東京繁昌記』(没後の刊行)の絵と文により、亡くなった翌年の昭和34(1959)年、日本芸術院賞恩賜賞を受賞したのでした。

本展では、荘八の代表作《パンの会》(1928)、《牛肉店帳場》(1932)、《浅草寺の春》(1936)といった油彩等約70点、『ぼく東奇譚』34点(1937)、『東京繁昌記』数十点(1955頃)の挿絵原画に加え周辺作家の作品も紹介します。東京での20年ぶりに回顧展にて、荘八描く東京界隈をお楽しみ下さい。

【休館日】
月曜日 [月祝の場合は開館、翌火曜休館]
【開館時間】
平 日  11:00 − 20:00
土・日・祝 10:00 − 18:00
※入館は閉館30分前まで
【入館料】
一般 900円 大高生 700円 中小生 400円
※20名以上の団体は100円引
※障害者手帳等持参の方は100円引、その介添者1名は無料
【主催】
東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)、東京新聞
【企画協力】
一般社団法人春陽会

出品作品リスト( PDF形式 / 172KB )

チラシ( PDF形式 / 431KB )