横浜
相模人形芝居足柄座伝統文化継承事業

神奈川県南足柄市

神奈川県には、「相模人形芝居」と呼ばれる、人形を操る芝居を伝える団体があり、江戸時代から明治時代にかけて15座もあったが、現在は5座がこの伝統芸能を継承している。

南足柄市の班目地域では、江戸時代から人形芝居が伝承されていたが、一時衰退してしまい、市内班目で伝承されていた「班目人形芝居」を復興させようと、1965年に始まった婦人会の活動を前身に、昭和52(1977)年に「相模人形芝居足柄座」が発足。現在は年に1度の大会のほか、市の文化祭や学校、自治会行事などで上演し神奈川県の無形民俗文化財の指定を受けている。

2020年度の事業では、相模人形芝居の演目のひとつ「壺坂観音霊験記」を演じる際の舞台背景幕の整備を行ったが、人形の修理及び背景幕(4種類)について修繕が出来ていないのが現状である。2021年度の支援では、長年の使用で傷みがひどくなった人形の修理及び傾城阿波の鳴門・艶容女舞衣・生写朝顔話で使用する背景幕の補修を行うほか、相模人形芝居の中心的立場にあり、造詣が深い相模人形芝居下中座の座長に講師をお願いして、更なる技術力向上と人材育成を行い、地域に受け継がれてきた伝統文化を末永く継承していく。

相模人形芝居足柄座伝統文化継承事業 壺坂観音霊験記公演の様子
壺坂観音霊験記公演の様子
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