東北
山屋田植踊保存・伝承事業

岩手県 紫波町

推薦箇所:JR東日本盛岡支社

「山屋の田植踊」は、岩手県紫波町山屋地区に伝承される郷土芸能である。一年の稲作作業を舞踊化したもので、その年の五穀豊穣を祈願する「予祝芸能」と位置付けられている。冬季間、連日連夜旦那衆の家々を踊り歩いたといわれ、この時期最大の娯楽とされた。

踊りは、青年が演じる「早乙女(しょうとめ)」と少年少女の「仲踊り」を中心に進む。早乙女が花笠を素早く回転させる「笠ふり」が最大の特徴で、道化役の「一八(いっぱち)」と、太鼓の打ち手である胴前や一八の妻との滑稽なやりとりが笑いを誘う。一年の稲作工程を演じると全上演時間は4時間にも及ぶ。昭和56年には国指定重要無形民俗文化財に指定され、現在も地区内の小学生から大人まで幅広い年代の保存会会員が精力的に活動している。

今回の支援により、充実した伝承活動のため、小太鼓の追加購入、老朽化著しい扇類の更新、浴衣の帯で代用している角帯を復するための購入を行う。

山屋田植踊保存・伝承事業
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