横浜町指定史跡「岩倉不動尊」は、1657年明暦の大火以降、材木への需要が高まり、当時の船持豪商たちは、下北半島を中心に大がかりな買い入れ運送を始めた影響から、横浜町で桧山の乱伐が進む中、1845年山師職にあった西村金之丞が中心的な管理を行うようになった嘉永年間(1853年ごろ)に横浜村南川台山中に建立されたとされている。
一説には、文政6年(1823年)に北川台山上流の茶臼山に「お不動堂」を建立したという棟札も残っているとされるが、乱伐による影響で南側へ伐採の中心が移ってきたことを示唆するものだとも考えられる。いずれにしても、当時は「アマネガイ」「ヒリアゲ」という信仰があり、降雨が続く時期には不動尊に「はちまき」をして願をかけ、日照りが続き、農作物の枯死を心配したときは不動尊に「ほうかむり」をさせて願をかけるという信仰が続いていたと伝えられ、管理者により現在も保存管理がなされている町指定史跡である。
今回の支援により、参道下部駐車場への砂利敷設や駐車場からの木製階段の補修等の周辺整備を行う。
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