東北
富山馬頭観音堂保存修理事業

山形県 最上町

推薦箇所:JR東日本東北本部

富山馬頭観音堂はその名が示すように馬頭観音を本尊とする最上三十三観音第三十一番札所である。当地は古くから馬産地として知られ、「小国駒」と呼ばれる当産地の馬は新庄藩内はもとより他領にも出荷され、当堂の馬頭観音の信仰もこれに関連付けて説明されている。縁起によれば、貞観5年(863年)に慈覚大師が当地来訪の折、名馬の産地であることから馬頭観音を安置したことが創始と伝えられる。

現在の新しい観音堂は、比較的規模が大きく様式技法も正確で、建築年代も寛政9年(1797年)と明らかであると共に大幅な改変もないことから、江戸時代後期の寺院建築として価値あるものと評価され、平成30年1月12日には観音堂1棟と、付属物として宮殿1基並びに棟札8枚が山形県有形文化財として指定されている。

今回の支援により、倒木時に当堂に損傷を与える恐れのある危険木の伐採と耐震診断等の現況調査および設計を行う。

富山馬頭観音堂保存修理事業
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