高崎
金善ビル保存修理事業

群馬県桐生市

金善ビルは、桐生市堤町地内に所在した金善織物の2代目金居常八郎が建てたもので、ビルの名称は初代金居善太郎の屋号である「金善」を使用した。

本ビルは、大正時代後期の建造物で、5階建ての近代的なビルは、当時の桐生のまちで、非常に目立ち、煉瓦造りの第一銀行と並んで、桐生の目抜き通りのシンボルだった。

近年はカフェや飲食店として使われ、現在は雑貨店として使用されているが、天井が高く、レトロな雰囲気に溢れ、若者たちの人気を集めている。90年以上にわたり本町通りのランドマークとして桐生の繁栄を見続けてきた記念的な建物が、風格あるまち並み風景を創り出している。

しかし、建物の経年劣化が進み、雨漏りが発生するなど建物保存に影響を及ぼしている。これまでも、老朽化に伴う所有者による補修工事が度々行われているものの、個人による保存修理事業としては、資金や期間面等の制約が大きいことから、今回の支援により、鉄筋コンクリート造の建造物の過渡的な形態を持つ極めて貴重な存在である金善ビルの保存・活用を進め、歴史ある建物を後世に残したい。

金善ビル保存修理事業
[閉じる]