仙台
秋保神社神楽の神楽面新調事業

宮城県仙台市

秋保神社は、元は諏訪神社と称し、1513年に秋保郷の領主が信州下諏訪社から勧請した社で、その分霊のご神体に供泰して下向してきた人々によって神楽がもたらされたといわれ、少なくとも400年以上の歴史があると推測されている。

神楽は、毎年9月の秋保神社例大祭や1月のどんと祭等で、地域住民の暮らしの安寧を願って奉納するものとして欠くことが出来ないもので、大きな特徴は、仙台市内で唯一、湯立神事を神楽舞手が行う点にあり、舞手が釜から笹で振りまいた湯を浴びると健康に過ごせると地域住人に親しまれている。また、修験的な要素が色濃い法印神楽の舞型や所作だけでなく、仙台藩における主要な神社の一つで熊野信仰の拠点でもある熊野堂神楽の要素も見られるなど、当地方の文化を知る上で重要な要素を有している。

秋保神社の神楽は、仙台市の無形民俗文化財として登録されており、伝統文化の継承に係る社会的意義が世界的に再認識される中、使用している神楽面は少なくとも戦後は修理・新調がされていない。そのため、割れや脱色など痛みが激しく、芸能としての印象を損なうだけでなく、着用にも支障があるため、本支援により神楽面の新調を行い、歴史ある伝統文化を末永く後世に伝えていきたい。

秋保神社神楽の神楽面新調事業
秋保神社神楽の神楽面新調事業
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