宮城県仙台市
龍宝寺の木造釈迦如来立像は、鎌倉時代後期の釈迦像で、もと現在の宮城県栗原市域に伝来し、仙台藩第4代藩主・伊達綱村によって元禄9(1696)年に龍宝寺に移坐された。移坐にあたって京都で修理がなされ、この時に付属する台座・光背・厨子及び両脇侍像が新造されたと考えられる。仏像は鎌倉時代、台座・光背・厨子は江戸時代中期の制作であり、現在は仏像・台座・光背が国の重要文化財に指定されている。
東日本大震災により、台座・光背・厨子の部材が脱落・破損したほか、仏像を安置する釈迦堂も土壁が崩落するなど、大きな被害を受けた。
本事業では、木造釈迦如来像等及び厨子の修理を行い、貴重な文化財を健全な状態で後世に伝えていきたい。
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