大宮
「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」祭囃子太鼓整備事業

栃木県鹿沼市

2005年度から2007年度に続き、4回目の応募となる「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」は、平成15(2003)年2月に国指定重要無形民俗文化財、平成28(2016)年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された祭であり、400年の伝統を誇る。祭では、彫刻屋台が町内を曳き回され、今宮神社への「繰り込み」や囃子の奉納、主要な交差点で彫刻屋台が向き合い囃子の競演をする「ぶっつけ」などが見所である。

祭の起こりは、慶長13(1608)年3月、戦国の世が過ぎ、今宮神社再建を機に始まった。この年は、日照りが続き、大旱魃となり、氏子や近郷の人びとが今宮神社に集まり、雨乞いの祭りを三日三晩続けたところ、霊験あらたかに激しい雷雨が起こったことから、この霊験を敬い、雨のあがった6月19日を宵祭り、翌20日を例祭とすることになったのが今宮の例祭の始まりと伝承されている。

屋台囃子はこの行事において、彫刻屋台と並んで重要なファクターである。しかし、囃子方を担う鹿沼屋台囃子保存会33団体は、後継者不足や囃子用具整備資金不足などの、共通の課題を抱える。

「楡木日の出町お囃子保存会」は鹿沼今宮神社祭の屋台行事をはじめ、地元の大杉神社・八坂神社・楡木神社等の例祭において屋台囃子や居囃子を披露している。また、地域施設における出前公演や囃子体験など、さまざまな企画を開催し、普及活動を行っている。次世代育成にも力を入れており、普段の練習においても本来の囃子太鼓を使用し、その音と感触を習得させる育成方法をとっているが、使用頻度が多く、囃子太鼓の唄口革に摩耗損傷・破れなどが生じている。

今回の支援では、祭用具の修理・購入を行い貴重な民俗芸能を後世に伝えていく。

「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」祭囃子太鼓整備事業
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