長野 湯原神社式三番保存伝承事業
 
長野県佐久市

湯原神社の式三番は、同神社の秋季大祭で、天下泰平、五穀豊穣、子孫繁栄を祈って奉納されます。この芸能の起源は未詳ですが、宝暦4年(1754年)の「御祭礼諸道具覚帳(ごさいれいしょどうぐおぼえちょう)」に記録などがあり、この頃には既に行われていたことが示されています。余興的芸能ではなく、神意を慰めるための神事芸能であり、重要な祭事の一環として奉納されるもので、豊凶にかかわらず大戦中にも中断することなく上演されてきました。現在も後継者の育成に力をいれ、伝統文化の継承に努めていますが、財政難のために衣装等の整備ができず、袴や裃の傷みが非常に激しい状態です。地域の中で脈々と受け継がれているこの伝統芸能を次世代につなげていくため、損傷が激しい翁の袴など衣装等の修理・新調を行うとともに、引き続き後継者の育成に力を注ぎ、更なる地域活性化を目指します。