千葉
宮谷八幡神社災害復旧事業

千葉県大網白里市

宮谷八幡宮本殿は、長享2(1488)年に土気城主酒井定隆が土気城を再興した折、城の鬼門除けとして現在の位置に移したとされ、永禄4(1561)年には「酒井胤治」の命により大網城主「板倉長門守」により再建された。拝殿の裏には三つの社があり、中央の本殿は誉田別命、左の小社は春日大明神、右の小社は天照大神を祀り、いずれも大網白里市の指定文化財である。かつては「大網神社」と呼ばれていたこともあり、地域に欠かせない神社として今なお親しまれている。

当該神社は、令和元年(2019)年9月の房総半島台風など相次ぐ自然災害により、本殿をはじめ、境内の至るところに甚大な被害を受けた。神社拝殿屋根の銅板が一部破損し内部が水浸しとなったほか、拝殿内の畳も腐ったため、現在は雨漏りをしない程度に修繕、一部床を板にしているなど、復旧には時間がかかる見込みである。

本殿は令和2(2019)年に修繕が完了したが、拝殿・幣殿の修繕は資金調達の面で難航しており、今後の台風被害に備え、屋根を基礎から工事する必要があり、屋根の銅板は繋げて作る構造上、すべて葺き替える必要がある。これに伴い、箕甲や大棟鬼飾り等も新しく替える必要があるため、これも修復を予定している。また、拝殿内は天井に氏子崇敬者の家紋がある珍しい作りであり、天井を守るためにも屋根の工事に早急に着手する必要がある。

今回の支援では、台風で大きな被害にあった、拝殿の屋根の銅板の葺き替え等を支援し、内部環境を被災以前の状態に復旧することで、地域の貴重な文化資源の保全に努めていく。

宮谷八幡神社災害復旧事業
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