秋田 森岳歌舞伎の保存と伝承
 
秋田県山本郡三種町

森岳歌舞伎の発祥は江戸時代中期とされており、昔この地を訪れて病に倒れた山伏が村人の看病のもと完治したお礼に歌舞伎を教えたといわれています。その後、近隣農家をはじめ地域住民が公演、鑑賞する「農村歌舞伎」として現在まで親しまれています。一時は若者が減り、歌舞伎が行なわれないという状況になってしまいましたが、平成3年に保存会を結成し、後継者育成や歌舞伎会館の改修等に努め、伝統芸能の保存と継承の場、またさまざまな交流の場として地域を盛り上げています。しかしながら、歌舞伎会館の設備の劣化や次代の後継者育成など十分な環境とはいえない状態です。 「森岳歌舞伎」という貴重な伝統芸能を絶やすことなく、地域の誇りとして次世代に継承していくため、老朽化した歌舞伎会館の設備更新、後継者育成のための記録用DVDの作成、歌舞伎上演に使用する大道具の背景幕の製作などを実施します。